植木雅俊

釈尊の教えは思想

釈尊の遺言。Ⅰ

㊾ 慈悲(慈しみの心、思いやりの心) 2500年前の叡智  おかげまで、拙ブログも50記事を数えるまでになった。お読みいただいた皆様には深く感謝申し上げたい。 拙ブログは、養老思想「唯脳論」という脳科学から釈尊の教えを読み解いているが、今回...
釈尊の教えは思想

生まれではなく、行い

㊻ 世界で最初に「平等」を説いた釈尊 『平等』は仏教から生まれた言葉  今回も、植木雅俊先生の「仏教、本当の教え」(中央新書)を中心に書いて行きたい。いまの我々日本人は、この「平等」と言う言葉を聞いても違和感なく当たり前に感じると思うが、実...
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占い、迷信を否定した釈尊

㊺ 仏教、本当の教え 迷信・ドグマの排除  前稿「魂」の感想を有難くも、アップ早々に何人かの方からいただいた。その方々に、次は今記事の「占い、迷信を否定した釈尊」を予定している旨お伝えすると、お一人から「釈尊が占いを否定していたとは知りませ...
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死とは Ⅱ 老醜(ボケ)

㊳あともどり出来ない  前稿に続き、養老孟司先生の死の壁「終章-死と人事異動」の続きを書きたい。 老醜〔ボケ〕についての養老先生の見解 老醜とは何か 【養老】「『ボケてまで長生きしたくない』ということを言う方がいます。老醜を晒したくない、と...
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死とは 死の恐怖は存在しない

㊲人生の最終回答  いよいよ「死」について取り上げるが、今回は養老孟司先生の著書「死の壁」を中心に、釈尊のことばを引用しながら書いて行きたい。「死」という人生の最終回答を書くので、何回かにわたるがお付き合いいただければ幸いである。 思春期に...
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子育てで一番大事な事

㊱ 子育ては無意味なものに触れさせている事が大切  子育てについて、養老孟司先生へのインタビュー記事があるので紹介したい。掲載に当たっては、株式会社マイエスの安倍様から転載許可をいただいたので感謝申し上げる。イデーモンテッソーリ特別企画のタ...
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生きるとは やっぱりお釈迦様は偉い。養老孟司

㉟ 人はなぜ生きるのか? 人それぞれだが  人はなぜ生きるか。こう訊かれると、すぐにいいたくなる。そりゃ、人によって違うでしょうが。お金のため、名誉のため、権力のため。人生の動機はこれに尽きる。そう考える人もある。 それなら男女はどうなる、...
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意識とは何か 思い込んだ瞬間に脳は騙される

㉞ 意識も脳構造の単なる機能  これまで、釈尊の教えを養老孟司先生の解説から読み解いてきたが、「意識」について、もう少しわかりやすく説明して欲しいとの声をいただいたので、「意識」についておさらいを書きたい。 意識とは何か? 辞書を見ると、「...
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北枕のウソ!

㉝ インドの人は北枕で寝ている  私が勤め人時代に海外担当部署にいたインド人に、「日本人は北枕じゃなく、良くない南枕にして寝てるよね」と言われ、初めて「北枕伝説」のデタラメを知ったものだ。ご存じの通り、北枕とは北の方角に枕を置いて眠ることを...
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脳化社会とはあなた

㉜ 人工物の都市で暮らす あなた のことです。  お陰様で海外含めたくさんの方に拙稿ブログをお読みいただき深く感謝するとともに恐縮しております。 今回は、「脳化社会」をもう少し説明して欲しいとリクエストがあったので書くことにしました。 【養...
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5歳に起こる「交換」 失敗すると自己中の大人になる

㉛ 「同じ」=「交換」=「相手の立場に立つ」  気が付いていない、五歳時の脳の変化 拙稿は「貨幣の誕生と「知」の爆発」からスタートした。人類も動物も「意識」と「感覚(五感)」の生き物だが、人類の方が動物ほど「感覚(五感)」が優れてないから、...
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アート(芸術)は生活ストレスの解毒剤

㉚ 「世界に一つだけの花」がヒットする当然でない社会  前拙稿は「28.意味づけする現代人」として、何に関しても人生にまでも「意味づけ」する現代人に養老先生は警鐘を鳴らされていることを書いた。その中で、「世界に一つだけの花」は当然をわざわざ...
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何にでも意味を求める現代人 生きるのは行きがかり

㉙ 『理由のあるもの』『意味のあるもの』しか認めない  「これは何の意味があるんだ?」「意味ないじゃん」と職場や組織、学校、友達の間、家庭でも聞かれる言葉だろう。養老先生は、著書や講演で、必ず「都会は意味で満ちている」と言う表現をする。その...
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ペットロス

㉘ 養老先生がアドバイス『ペットロス』からの“唯一の脱却法” 養老孟司先生がご自身の体験と脳科学から解説します。「猫は”ものさし”」「猫のように生きる」と書いてきたが、今回はペットロスについて、脳科学の第一人者である養老先生がフムフムニュー...
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猫のように生きよう 養老先生指南

㉗ 人間だけが持つ「執着心」  猫のように生きる大切さ(釈尊の説く執着心を捨てる)を養老先生が解説する。 前拙稿、「猫は”ものさし”」と題して、猫は生きるうえで大切な本質や、これさえあれば大丈夫という基準を見失うこともないく、それゆえ猫は、...
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猫は人生の”ものさし” 養老先生指南

㉖ 人間が猫を愛する理由 猫を通して自分の日々の暮らしが見えて来る  前稿「アロハ(ALOHA)」では、アロハには挨拶以外にもたくさんの深い意味があることを書いた。 その中で「古代ポリネシアでは、挨拶する時にお互いの額と鼻を合わせ、鼻から大...
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アロハ(ALOHA) に深い意味がある

㉕ アロハは挨拶だけではない。  前稿の「ハワイ」では、ハワイの人たちから我々人間も自然界の一部だということを学び、日本人の多くが一神教の西洋化を当たり前に取り入れ、すっかり自然を嫌う生き方になっていることを反省させられるものとなった。 ア...
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ハワイ♪ には「自然」という言葉がない

㉔ 我々も自然であることを忘れた現代人  我々も自然の一部だと自覚すること。 前稿では、自然に触れて失った感覚を取り戻すことが幸せのコツだと養老先生の解説に学んだ。さて、この「自然」の定義だが、養老先生によると「人間によって手を加えられてい...
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慈悲の理想を実践 ガンジーからキングへ

⑧ 無傷害を楽しむ  前回の拙稿では、慈悲の徳について、仏典「スッタニパータ」の中の「慈しみ」をもとに個々人の備えるべき「徳」とは何かを中村元先生の講義をもとに書いた。 植木雅俊先生がサンスクリット語原典から現代語訳された法華経に登場する常...
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慈悲の徳 一切の生きとし生けるものを愛すべき

⑦ 一切の生きとし生けるもの幸いであれ  まず、「徳」とは何かを考えると、一般的には、「人徳」と言われるように、その人の身に着いた品性や価値だとすれば社会的経験や道徳的訓練などによって徳は備わるのだろう。そして、その徳によって社会的に価値の...
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慈悲の理想とは抜苦与楽 人々の身になって考える

⑥ 人間はどう生きるべきか  拙稿、仏教誕生-変化に対応した新思想で、釈尊はこれからの世の中には『慈悲』が必要だと説いたと書いたが、慈悲のあるべき姿(理想)をどの様に説いたのかを中村先生の講義で確認したい。 仏教で説く『慈悲』とは-人々の身...
釈尊の教えは思想

男女の平等を世界で初めて説いた釈尊

⑤ 相手の気質に応じた対機説法  そもそも釈尊は何を覚ったのかについて中村先生は、NHKこころの時代/ブッダの人と思想:われ一切世間に違わずの中で次の様に講義されている。 「覚りというのは当人自身の事柄でしょう。それを言葉で概念化して伝える...
釈尊の教えは思想

巨匠たちに学ぶ 釈尊の教えは思想(中村元、養老孟司、植木雅俊)

脳が織りなす彷徨いから抜け出すヒントがここにある! 釈尊の教えは思想-なぜ信仰になったのか  今から800年ほど前に登場した日蓮は諸経の王たる法華経を最上として、その思想を基に政治を行えと当時の鎌倉幕府に「立正安国論」を認め国家諌暁を行った...
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仏教誕生-世の中の変化に対応した新思想

④ 金がモノを言う世の中に新思想(従来のアンチ思想)が次々と誕生  洞窟で暮らし他の動植物たちと同じく自然界の法則の下で暮らして来た人類も2500年前に脳で創造した貨幣を誕生させてからは、脳で創造する世界が全てであり金があればなんでも支配で...
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貨幣経済がはじまる-ネコに小判

③ 等価交換-ネコに小判 イコール(同じ)の理解が等価交換を生む  貨幣が誕生してからは、金がモノを言う時代、つまり現代社会の構図となんら変わらないことを考えると、この貨幣誕生がその後の人間の生き方を変えたことなる。脳で創造した社会(脳化社...
釈尊の教えは思想

貨幣の誕生と「知」の爆発

② 2500年前に「知」の大爆発が起こる 現代人になってからまだ20万年  この地球上に最後に登場した人類は、他の動物ほど五感「眼(視覚)・耳(聴覚)・鼻(嗅覚)・舌(味覚)・身(触覚)」が優れていなかったので外敵から身を守るために洞窟で暮...
釈尊の教えは思想

【はじめに】「100分de名著 法華経」に出会う

① 仏教とは信仰ではなく道理を説いた思想 ― なぜ信仰になったのか コロナ渦は生き方を変えた  ブログ筆者の私はコロナ渦になって仕事のほとんどに影響が出たために、幸か不幸か時間的にはこれまでにない余裕が生まれた。 さて、どうしたものかと思い...
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