巨匠たちに学ぶ 釈尊の教えは思想(中村元、養老孟司、植木雅俊)

脳が織りなす彷徨いから抜け出すヒントがここにある!

釈尊の教えは思想-なぜ信仰になったのか

 今から800年ほど前に登場した日蓮は諸経の王たる法華経を最上として、その思想を基に政治を行えと当時の鎌倉幕府に「立正安国論」を認め国家諌暁を行った。

 日本が世界に誇る仏教学者の中村元博士は釈尊の教えに最も近いとされる原始仏典を、その一番弟子の植木雅俊博士は諸経の王たる法華経をサンスクリット語原典から現代語訳と解説し今に蘇らせてくれた。それで我々は仏教の本当の教えは信仰ではなく思想だと知る時代に巡り合えている。

「何ものかを弟子に隠すような教師の握拳は、存在しない。」パリニッバーナ)

植木解説と養老思想「唯脳論」から読み解く釈尊の教え

  一方、解剖学者の養老孟司博士はご自身の思想「唯脳論」を編んだ後に、ご自身の考えは「全て中村元博士の仏典解説に書いてあった」【YouTube公式】養老孟司 バカの壁はなぜ売れたのか )と感慨深く語っていた。

このブログでは、釈尊の教えは信仰ではなく思想であること。なぜ信仰になってしまったのか。
 また、日蓮がなぜ釈尊の教えをまとめ諸経の王と言われる法華経の題目「妙法蓮華経」に南無することを提唱したのかを植木雅俊博士のサンスクリット語原典の現代語訳解説と養老孟司博士の思想「唯脳論」から読み解きたいと考えている。

 正直なところは、養老博士と植木博士の対談が行われれば後世の人たちへの教訓となると考え対談本や番組へ働きかけたが反応が悪かったので、私が書くことにした次第である。

【著者紹介】
◎中村 元博士
日本が世界に誇るインド哲学者、仏教学者、比較思想学者。

満30歳の若さで文学博士号を取得 (1912年11月28日-1999年10月10日)
東京大学名誉教授、日本学士院会員。勲一等瑞宝章、文化勲章、紫綬褒章受章。
著書に『初期ヴェーダーンタ哲学史』『東洋人の思惟方法』『佛教語大辞典』

『中村元選集』など多数

◎養老孟司博士
日本の医学者、解剖学者。医学博士。(1937年11月11日- 86歳)
文化や伝統、社会制度、言語、意識、心など人のあらゆる営みは脳という器官の構造に

対応しているという思想「唯脳論」の提唱者。
著書に『唯脳論』『バカの壁』『手入れという思想』『遺言。』 『ヒトの壁』など多数。

◎植木雅俊博士
日本の仏教学者・仏教思想研究家、物理学者、作家、ジャーナリスト。人文科学博士。

(1951年-72歳)91年から東方学院で中村元氏からインド思想・仏教思想論、
NHK-Eテレ「100分de名著」で『法華経』(2018年)と『日蓮の手紙』(2022年)の“指南役”を務める。
訳書に『梵漢和対照・現代語訳 法華経』上・下巻、『梵漢和対照・現代語訳 維摩経』

著書に『サーカスの少女』など多数。

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